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荷主企業はどこも、最近の燃料費高騰の影響をもろに受けている。そのため、物流のムダを徹底的に省いて輸送費を削減する物流の効率化と、コア事業への集中が企業生き残りの最重要課題となっている。そして、これをビジネスチャンスと捉え、物流効率化に向けた様々な提案を通じて、荷主企業の物流改革をサポートする3PL(Third Party Logistics)のシステム物流がいま伸びている。

3PLのシステム物流とは、荷主企業(顧客)に対して物流効率化や物流改革の様々な提案を行い、物流業務全体を包括して受託するサービス業務である。荷主企業と物流企業という利益が相反する関係に、物流業務に精通したノウハウと経験を持った第三者が荷主企業の立場に立って、物流(ロジスティクス)の企画・設計・運営などを行う。しかし、現在の日本では、3PLが物流企業である場合が多い。
3PLの強みは、輸送・保管業務だけでなく、情報システムの設計・運用、物流情報管理、流通加工業務、在庫管理、受発注業務、工場内物流など、荷主企業の物流オペレーションを一括して受託できる能力とノウハウを持っている点にある。これにより、情報システムの設計・運営など物流改革の取り組みを通じて、顧客と長期に渡りWin-Winの信頼関係を築くことができる。この信頼関係が、新規案件の獲得や事業拡大のビジネスチャンスに繋がっていく。

近年のグローバル経済に対応して、荷主企業は物流業務のグローバル化を進めている。自動車・自動車部品、家電、エレクトロニクス分野など、荷主企業の海外事業展開の拡大に伴って、国内・海外一体で物流業務を運営・管理するニーズが増え、国内外一貫物流体制の構築が求められている。3PLにとって、荷主企業のこうしたニーズに応え、いかにサポートできるかがビジネスチャンス獲得の重要な要件となる。例えば、荷主企業が進出している海外現地での物流事業の運営・管理や、複雑な輸出入関連業務のサポートなど、グローバル物流の時代を迎えて3PLは本当の実力が試されることになる。
さらに、最近では省資源化や環境負荷軽減に繋がる物流サービスに対する荷主企業の要求が増えている。例えば、その一つに包装技術サービスがある。資源や輸送のムダをとことん省き、いかに「省資源包装」や「輸送効率包装」を実現するか。省資源化が叫ばれる中、包装技術サービスに対する荷主企業の要求は今後ますます高まっていく。

いま物流業務のローコスト・オペレーションは徹底的に見直されている。物流コストの削減は、荷主企業にとって企業生き残りの競争力に直結するからだ。例えば、婦人衣料専門店最大手の「しまむら」が、海外生産工場から海外物流センターを経由させ、国内のデポ(小型の物流拠点)を通さず直接店舗に納入する直接物流の展開によって大きく成長したように、効率的な物流改革の展開が企業生き残りの不可欠な要件となっている。3PLは荷主企業の物流ニーズにどこまで応えることができるのか、これが企業成長の大きな分かれ目となる。(文・経済ジャーナリスト 野口 恒)

燃料費高騰で需要が伸びる3PLのシステム物流

(2008年6月9日掲載)