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事例紹介

東京都世田谷区の烏山駅前通り商店街は、世田谷区西部に位置し、京王線千歳烏山駅を中心として南北にまたがる約1.7kmの商店街である。商圏人口は約7万人で、周辺地域には住宅地や大学も多い。また、地域住民は平均収入も比較的高く、購買意欲も旺盛であるといわれる。しかし、そんな古くからの商店街も、少子高齢化や商店街空洞化の影響によって、以前ほどの賑わいがなくなっていた。そこで、烏山駅前通り商店街振興組合は、商店街にかつての賑わいを取り戻そうと、コミュニティ・ポイントを活用した街おこしに取り組んでいる。

同商店街は以前から、商店街で買い物をした利用客に付与する「ダイヤスタンプ」のほかに、商店街の清掃や路上植え込みの手入れなどを自発的に行っている大学生・高校生・地域住民に対する謝礼として、ダイヤスタンプ同様、地域通貨としてスタンプ加盟店で使える「エコダイヤ」と呼ばれるスタンプを付与していた。そして、そうした活動を商店街と連携した地域貢献活動へと継続・発展させるため、コミュニティ・ポイント事業「えるもーるLUCK CARD(以下、LUCK CARD)」を2006年6月からスタートした。
LUCK CARDは、商店街でのショッピングポイントに加えて、地域貢献活動などに対して付与されるコミュニティ・ポイントを集約したICカードである。ショッピングポイントとコミュニティ・ポイントを統合できれば、地域の経済振興と活発なコミュニティ活動との相乗効果が期待できると考えたからだ。

コミュニティ・ポイントには、毎月の商店街の清掃活動に参加すると貰える「ボランティアポイント」や、商品の包装や袋を辞退すると貰える「ノー包装ポイント」、インクジェットプリンタのインクカートリッジを組合事務局に持参すると貰える「リサイクルポイント」、組合事務局の「なんでもステーション」に困りごとなどを相談すると貰える「相談ポイント」がある。その他にも、子供を対象に早寝・早起き・朝ご飯を奨励したユニークなポイントや、スポーツで活躍した子供を表彰するスポーツポイントなど、地域活性化に繋がる様々なコミュニティ・ポイントが用意されている。

コミュニティ・ポイント事業を開始してから2年近く経つが、その効果は着実に現れている。商店街には賑わいが戻り、またコミュニティ活動が活発になったことで、街の雰囲気が良くなったという。現在、LUCK CARDの発行枚数は約2万2千枚だが、今後は5万枚に増やしていく予定である。さらに、参加店舗も約100店舗まで増えており、地域の連携も深まっている。
LUCK CARDの導入が、商店街と連携したコミュニティ活動への住民の参加意識を高め、地域の経済振興に繋がる大きなインセンティブになっている。(文・経済ジャーナリスト 野口 恒)

コミュニティ・ポイントを活用して地域活性化に効果を上げる烏山駅前通り商店街

(2008年4月21日掲載)