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引越屋さんのダンボールに見る色の重さの秘密

ダンボールといえば、通常は薄い茶色、ということが多い。実際市販されているダンボールも、ほとんどがこの薄い茶色のものばかりだ。

ダンボール

引越し屋さんのダンボールも以前はこの色のものが使用されていた。しかし、お気づきの方がいらっしゃるかもしれないが、ある時期から多くの引越し屋さんの使用するダンボールが白い色に切り替わった。

実はこれには、色彩と人の受ける重さの印象が関係している。
色は、人に様々なイメージを与えるが、これもその一つ。色の尺度の一つに「明度(色の明るさ)」というものがあるが、この明度はそのまま、重さの印象の違いとなってくる。

例えば、同じ重さ、同じ大きさのダンボールの場合、白が100とした場合と黒一色にした場合の人が感じる重さの印象は「100:187」。色が違うだけで倍に近い重さを感じてしまう事になる。それがダンボールの薄い茶色の場合でも、白に比べ約1.2〜1.3倍程度の重さを感じることになる。
一日数百個以上も運ぶことが繰り返される引越し作業において、この重さの印象の差は非常に大きい。かくして、作業スタッフの感じる辛さの印象を何とか軽減しようと考える引越し屋さんでは、作業に使うダンボールに白を採用することになった。

白を100とした場合の、他の色の重さの印象

ダンボール