






|

経済ジャーナリストの野口 恒 氏が、業種・業務分野別に、業界動向やITの最新情報、活用事例等をレポートいたします。 → 一覧はこちら
(2007.12.10 Update)
|
業種別IT活用実践シリーズ−ITベンチャーのIT活用 第12回
1)最新動向〜これからは情報活用の効率化や時間生産性向上が企業競争力の源泉となる
2)活用手法〜大学発ベンチャーの成功は、専門家の参画がカギを握る
|
1) 最新動向
『検索がビジネスを変える。これからは情報活用の効率化や時間生産性向上が企業競争力の源泉となる』
|
ビジネスや社会におけるインターネットの驚異的な普及で、情報やデータをやり取りする流通量が指数関数的に増えている。また、ヤフーやグーグルなどの検索サイトの充実により、検索ワードから様々な情報を探し出すことも可能になった。検索(サーチ)はインターネットの中核技術であり、これからのビジネスを変える可能性を秘めている。ただ、ユーザは現在の情報収集に満足しているのかといえば、必ずしもそうではない。膨大な情報量を前に、どうすれば自分の欲しい情報を素早く探し出せるか戸惑っているユーザも少なくない。
今後、検索サービスは、正確でスピーディな情報活用を実現するカギとなる。そのため、検索サービス会社では、ビジネスに必要な情報の迅速な取得と活用をサポートするだけでなく、情報の有効活用によって新たな価値を創造し、生産性を高める様々な提案も行っている。なぜなら、これからの企業競争力は、情報を迅速かつ有効に活用して、情報価値やその時間的価値をいかに高めるか、情報活用の時間生産性向上が重要になるからである。
例えば、検索サービス会社のA社は、自社で開発した検索ソフトを活用することで、従来の10分の1のスピードで求める情報を探し出すほかにも、キーワードを様々に組み合わせることでアイデアの着想を支援するなど、情報を有効活用することで時間生産性を高める様々な提案を行っている。
多くの企業は、膨大な情報量に翻弄されて情報検索に「ムリ・ムダ・ムラ」が多く、情報の有効活用や時間生産性向上が達成されていない。顧客企業に検索サービスを提供するITベンチャー企業の社長は以下のように指摘する。
「インターネットに流通している情報は、自分たちのビジネスや生活にすぐに活用できるように整理・体系化された“構造化データ”と、すぐには活用できない“非構造化データ”に大別されます。21世紀は情報爆発の時代だと言われますが、その情報のほとんどが自分たちのビジネスや生活に役立たない非構造化データです。検索サービスには、ユーザのニーズに応じて、膨大な情報やデータを整理してすぐに活用できる環境を提供することが求められています。なぜなら、これからの情報ビジネスでは、必要な情報が必要な時にすぐ活用できるようになっているか、情報を有効活用することで社員が新たな価値を創造し、時間生産性をいかに高めるか、といった情報活用の効率化や時間生産性向上が競争力の源泉となるからです。企業の競争力強化には、検索サービスを使った情報の有効活用が重要な経営課題になります。」
これまで日本のメーカーはものづくりの競争において、現場の改善活動や創意工夫、TQC(全社的品質管理)活動の取り組みを通じて、労働生産性向上を図り、競争力強化や競争優位を実現してきた。それに対して、これからの情報ビジネスでは、検索サービスをフルに有効活用することで、時間生産性の向上に挑戦し、競争力強化や競争優位を達成することが重要な課題になる。そして、(1)情報検索や情報活用、コミュニケーションでのムダや遅延を省いて効率化を図り、情報の管理コストやコミュニケーションコストを削減して「利益の源泉」を生み出すこと、(2)検索サービスを有効活用して時間生産性向上を達成し「競争力の源泉」を創り出すこと、この2つの目標(利益の源泉と競争力の源泉)を同時に達成することが差別化戦略の重要なターゲットとなる。

|
|

|











|