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経済ジャーナリストの野口 恒 氏が、業種・業務分野別に、業界動向やITの最新情報、活用事例等をレポートいたします。 → 一覧はこちら
(2007.5.28 Update)
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業種別IT活用実践シリーズ−ITベンチャーのIT活用 第11回
1)最新動向〜経営理念のビジュアル化を図り、共通の価値観の育成と企業の社会的認知度向上に活用
2)事例研究〜これからは現場のエンドユーザがコンテンツ制作の主役
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2) 事例研究
『これからは現場のエンドユーザがコンテンツ制作の主役。安全で使い易い簡易型CMSに対するニーズが増えている』
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政府はいま、21世紀の成長産業としてコンテンツ産業の育成に力を入れている。時代は、原材料から製品を大量生産・販売する従来型の産業システム(工業経済)から、人間の才能と想像力を活用して様々なコンテンツを創造するクリエイティブ産業(クリエイティブ経済)に大きく変わろうとしている。クリエイティブ産業を起こすため、どの国でも新しいアイデア、新しい技術、新しいビジネスモデル、新しい文化の創造に力を入れ、そのための優れたコンテンツ開発や人材の獲得競争が始まっている。
コンテンツビジネス業界では、高速・大容量のデータ送信ができるブロードバンドの急速な普及により、Web上に様々なコンテンツ(静止画から動画まで)を制作・配信するといった、これまでとは異なる新しい取り組みが活発になっている。そのため、ブラウザの簡単な操作でコンテンツを制作・更新でき、サイトも管理できる「CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)」と呼ばれるコンテンツ制作・管理用ソフトに対するニーズが増えている。
B社は、CMSソフトの開発・販売を専業に行っているIT系ベンチャー企業である。同社の開発担当者は、最近のCMSニーズの増加傾向について、こう語る。「CMSに対するニーズは2年ほど前から増加しています。ブロードバンドが普及したこともあって、CMSニーズはコンテンツビジネスの関連会社だけでなく、一般企業、自治体、大学・学校など、幅広いユーザ層に急速に拡大しています。現在では、企業・自治体・学校の様々な部署で、エンドユーザである各担当者がホームページを通じて各種のコンテンツを制作・発信しています。そのため、それほど高いスキルを持たないエンドユーザでも簡単に扱えて、ブラウザの操作だけでコンテンツの制作・更新が容易にできる簡易型のCMSに対するニーズが高いようです。また、最近ではユーザのセキュリティや個人情報保護意識が高まっていますから、外部からの侵害から自社のサイトを守り、異常時やトラブルにも迅速に対応できる等、安心してサイト管理できるCMSのニーズも増えています」
ある自治体では、行政サービスに関する情報(コンテンツ)を、ホームページを通じて住民に毎日知らせる必要があるため、担当者が毎日の更新作業を簡単にできる使い易いCMS導入のニーズがあった。また、ある学校法人では、これまで大学・付属高校・付属中学校・付属病院などがそれぞれ17のサイトをバラバラに運営管理していたのでコストも掛かった。そこで、CMSを導入して17のサイトを1つのサイトに集約し、集中管理できるようにした。それによって、コストは大幅に削減され、効率的で整合性のあるコンテンツ管理ができるようになった。
さらに、全国の主要都市に拠点を持ち、中小企業の支援事業を行っている政府系特殊法人では、これまで中小企業支援に関するさまざまな情報発信やサイト管理を拠点ごとに行ってきた。それを改めて、CMSを導入して一つのサイトに集約し、集中管理することにした。それにより、サイトのデザインや運用管理が統一でき、毎日の更新作業に関わる外部業者への委託コストも大幅に削減できたという。
さらにB社の担当者は、「ブラウザを使って簡単に操作できる簡易型CMSに対するニーズは今後も増えると思います。CMSに関しては、これまで外資系の、高いスキルを必要とした専門ソフトが主流でした。しかし、これからは中小企業やエンドユーザでも簡単に操作でき、効率的にコンテンツ制作・更新できる簡易型CMSが主流になっていきます」と語っている。
CMSは今後、コンテンツの制作・更新を簡単に行える使い易い分散型、コンテンツやサイトの管理はセキュリティも含めて効率的かつ安全に行える統合型が主流になるだろう。また、企業でも組織でも、これからは現場一人ひとりのエンドユーザがコンテンツ制作の主役になる。CMSには、多様で膨大な量のコンテンツ管理をサイトのセキュリティ管理も含めて、いかに安全かつ効率的に行えるかが強く求められる。

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