日本は長時間労働世界1位の国でありながら、労働生産性(従業員一人当たりの付加価値額)は先進国の中で最下位です。また、世界的な大不況や少子高齢化に伴う労働力人口の減少など、日本企業がグローバル競争を勝ち残っていくために解決しなければならない課題は山積みです。
このような中、ワーク・ライフ・バランスという考え方が注目を集めています。ワーク・ライフ・バランスは、「仕事の時間を減らし私生活の時間を増やす」といった単なる時間配分の変更や、「仕事と私生活のバランスを取ること」と捉えられがちですが、実際の目指す所はそうではありません。仕事とプライベートを上手く調和させ、相乗効果を及ぼし合う好循環を生み出すことがワーク・ライフ・バランスです。
企業では、さまざまな働き方を支援する制度を導入したり、情報システムを整備することでワーク・ライフ・バランスを実現し、業務や組織の無駄を省き生産性の向上を図りながら企業の成長に必要な人材を確保することが可能になります。

現代社会では仕事だけではなく、家事・育児・介護、近隣や知人との付き合い、趣味やレクレーションなどの私生活の充実も人生の大きな要素となっています。仕事(ワーク)と生活(ライフ)の双方が充実しシナジー効果を発揮することで、仕事の生産性が向上したり、良いアイディアを生むことができます。
また、近年、ワーク・ライフ・バランスのイメージも変わってきています。
これまでは、育児の大半を担う女性のための休職・復職制度というイメージが強くありました。しかし、これからは、女性の育児休暇だけではなく働き盛りの男性が親の介護のために休暇を取得するケースが急増すると言われています。
企業経営には、この様な環境の変化にいち早く対応し、社員が「働きたい」「働き続ける」と思ってもらえるような職場環境を作り、企業と社員のWIN-WINの関係を築くことが求められています。
日本での歩みは、1985年に「男女雇用機会均等法」が成立、2003年に「次世代育成支援対策推進法」が成立、2007年には「骨太の方針2007」にワーク・ライフ・バランスが盛り込まれるなど、政策面でも支援体制が急ピッチで進められています。
| 年号 | 主な歩み |
|---|---|
| 1985年 | 男女雇用機会均等法が成立(翌年施行) |
| 1991年 | 育児休業法が成立(翌年施行) |
| 1997年 | 改正男女雇用機会均等法が成立(1999年施行) 労働基準法の改正、育児・介護休業法の成立 |
| 1999年 | 厚生労働省が「均等推進企業表彰」と「ファミリー・フレンドリー企業表彰」を開始 |
| 2003年 | 少子化対策基本法が成立、施行 次世代育成支援対策推進法が成立 |
| 2005年 | 次世代育成支援対策推進法が施行 「男女共同参画会議」が設置される |
| 2006年 | 株式会社ワーク・ライフバランス 設立 休業者職場復帰支援プログラム armo【アルモ】を販売開始、120社導入 日本ブロードバンドビジネス大賞受賞! |
| 2007年 | 改正男女雇用機会均等法が施行 「骨太の方針2007」にワーク・ライフ・バランスが盛り込まれる |
| 2008年 | 内閣府「仕事と生活の調和連携推進・評価部会」スタート 次世代育成支援対策推進法の改正 |
出典:株式会社ワーク・ライフバランス ワーク・ライフバランスコンサルタント 大塚万紀子氏 講演資料
少子高齢化による年金財源の枯渇をふせぐためには、女性に出産してもらうことと働き続けてもらうことの両軸を求めることが有効だと国も気づき始めました。そこで次世代育成支援対策推進法を施行し、企業における子育てと継続就業の支援を後押ししています。しかし、日本は、世界と比較すると女性(24〜34歳)の出生率も労働力率も低い位置に甘んじています。
その理由には、高騰する教育費を考えると、子供を二人以上育てようと思ったら女性も働き続けなければならないのに、働き盛りの男性の協力が得られないという事情や、孤独な育児のトラウマ体験により二人目への意欲が低下しているという事情があります。
こうした背景から、政府は男性の働き方を含めた見直しをメッセージとしてワーク・ライフ・バランスの推進を発信しています。

企業も2007年問題で労働力人口が減少するなか、高い価値を生み出さねばならない過渡期にあります。
この時期を乗り越えるために、優秀な人材の採用や、既存の社員の定着とモチベーション向上にワーク・ライフ・バランスをいかすところが増えてきました。特に潜在労働力としての女性の存在に着目し、働きやすい・働き続けやすい環境整備を進めてきています。

みなさんは「もうひとつの2007年問題」をご存じでしょうか。
今から15年後、団塊世代は一世に介護が必要な年代に突入します。介護施設は満員で、介護難民が多数発生することも予想されています。そのようななか、介護に家庭で従事するのは団塊ジュニア世代です。この世代は兄弟が少なく、男性未婚率が女性よりも高いため、ひとりっこで介護を分けあえる配偶者をもたない男性も多く存在します。また、共働きが普通の世代でもあります。そのため、男性が自分の両親の介護をするために短時間勤務や介護休業を取得する可能性が非常に高いといわれています。そして企業で働いている男女比は一般的に7:3と言われています。つまり、企業にとって男性が将来介護を理由に時間的制約を持つことに対して何らかの手を打っておくことは必要不可欠なのです。そのために、今から短時間で高い成果を出せるような働き方に少しずつ変革していくことが大切です。

2007年12月に「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」および「仕事と生活の調和のための行動指針」が政労使の合意の上、策定されました。それから、企業のワーク・ライフ・バランスに向けた取り組みは進化を続けています。
ワーク・ライフ・バランス実現のためには、「制度の確立」と「情報システム(IT)の活用」の両方が必要です。
取り組みの方法・内容は100社あれば100通りですが、自社の実態に即した制度やITの仕組みを導入することが重要です。また、制度の確立とITの導入がうまく活用がされているかの評価・検証と改善を行うPDCAサイクルを確立していくことが、より効果的なワーク・ライフ・バランスを実現します。

ワーク・ライフ・バランスの導入を考えている企業の皆さまに、IT活用を支援する株式会社ニッセイコムより実現手段についてご紹介いたします。
ワーク・ライフ・バランスを実現するためのITソリューションは多岐にわたります。株式会社ニッセイコムでは、数多くのお客様への導入実績から、皆様の企業のワーク・ライフ・バランス実現に合った、システム導入のお手伝いをさせていただきます。制度の中心的役割を果たす人事情報や勤怠管理などのERPのほか、在宅勤務を支援するシステムや情報漏えいを防ぐセキュリティ対策ソリューションまで、様々なニーズに対応が可能です。

ワーク・ライフ・バランスを実現する上で根幹的な役割を果たすのが人事・給与体系です。人事制度・給与体系を見直すことで、従業員の適正にあった配置や業務配分を実現し、従業員の意識・生産性の向上、やりがいや満足度向上、優秀な人材の確保と定着につながります。
株式会社ニッセイコムの人事情報・給与計算システムでは、これらをPlan、Do、Check、Actionの4つのサイクルに分けて実行する環境・機能をご提供します。Planでは賃金体系や研修カリキュラムの制度策定、Doでは給与計算式の設定や研修カリキュラム受講と履歴管理と従業員の適正配置、Checkでは実施した見直しの満足度調査、Actionでは満足度調査や適正チェックの結果を元にした賃金体系の再見直しや業務環境の改善に役立てることができます。
このPlan Do Check Actionを繰り返すことでより良いワーク・ライフ・バランスを実現します

賃金体系の見直しや従業員の適正な人員配置・業務配分を実現するためには、各従業員の正確な勤務状況の把握が必要です。特に在宅勤務を実施する場合には欠かすことができません。給与計算勤怠管理システムで効率的に正確な勤務データの蓄積を行い、そのデータを表計算ソフトやデータウェアハウスで分析することで、業務改善・適正な人員配置へとつなげていくことができます。

柔軟な勤務体系を実現するためには在宅勤務や社外から社内のシステムにアクセスできるリモートシステム構築が有効です。「いつでも、どこでも、簡単に」自社システムにアクセスできる環境が効率的な業務と生産性の向上を実現します。株式会社ニッセイコムでは、セキュリティPCを活用したセキュアなリモートシステムの構築をお手伝いします。また、勤怠管理システム「NC勤たいくん」との連携により正確な労働時間・勤務状況の把握が行えます。

ご興味を持たれた方は是非下記URLから商品紹介のページにお進みください。
企業のワーク・ライフ・バランスに向けた取り組みは進化を続けています。現在では、「働き方の無駄を省くことが生産性の向上につながる」という考えで、企業はさまざまな働き方を実現しています。本セミナーは、3月に開催した第2弾セミナーとして、日立システムアンドサービスの取り組み事例などをご紹介します。
| 日時 | 2009年6月30日(金) 13:30〜 |
| 場所 | 品川ハーモニアス・コンピテンス・センター |
| 内容 |
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