2008年3月1日、マイクロソフトから新しいサーバOS「Windows Server 2008」の提供が開始されました。「Longhorn」というコードネームで開発されたWindows Server 2008の一番の特徴は、「堅牢性」です。堅牢性とは、セキュリティ対策技術の向上と言っても良いでしょう。例えば、サーバの内部を操作する際のアクセス制御を強化して、権限のない人物がソフトウェアやデータにアクセスできないようにしています。また、クライアントPCがウイルスに汚染されていないかチェックし、危険なクライアントPCは社内システムに接続できない検疫機能の搭載や、外部からの不正アクセスをシャットアウトするファイアウォール機能の拡充が行われています。
さらに、仮想化への対応強化もWindows Server 2008の大きな特徴と言えます。仮想化とは、1台のサーバを何台ものサーバとして利用できるようにする技術です。物理的には1台のサーバであっても、数台分のサーバを保有していることと同じになるので、ユーザはコストメリットを得ることができます。また、既存のシステムを捨てずに、新しいサーバ上で延命させて使い続けるといったことも可能になります。
このように、Windows Server 2008は、ユーザが直面しているセキュリティや運用コスト、ITシステムの継続的な発展等に配慮したOSとなっています。
中堅・中小企業では既に、前々バージョンの「Windows Server 2000」や前バージョンの「Windows Server 2005」でITシステムを運用している企業も多いことでしょう。新しいITシステムを構築・導入しようとするなら、当然、Windows Server 2008へのバージョンアップが視野に入ってきます。欧米企業の一部は既にテスト的なユーザとしてWindows Server 2008の利用を開始しており、伝えられるところでは、そうしたユーザの反応は良好のようです。
Windows Server 2008は、これからのプラットフォームとして魅力的であることは間違いありません。既存のハードウェアが力不足だったり、ITシステムの刷新が必要な段階にあるユーザは、Windows Server 2008への移行を検討する時期に差し掛かっていると言えるでしょう。なお、新機能を生かしたITシステムによって自社のアドバンテージは強化されますが、新しいIT環境に移行するに当たって大切なことは、既存のアプリケーションソフトやデータがそのまま利用できるか確認することです。そのためには、ITベンダーからWindows Server 2008に関する情報提供を受けつつ、安全な移行計画を立てることが重要なポイントとなるでしょう。(文・フリーランス ライター 小林 秀雄)
(2008年3月31日掲載)