いま、企業経営に問われていること。それは、スピードではないでしょうか。ここで言うスピードとは、キャッチアップすることであり、与えられたゴールに向かって直線的に走ることではありません。市場・顧客のわずかな動きを予兆として捉え、自社の組織や仕事の仕方を組み替えていくというように、刻々と自分自身を変化させていくことが求められています。
そして、それは俊敏性であり柔軟性でもあります。企業文化として俊敏性を実現するためには、経営トップ自身が俊敏性を身につけることが大切でしょう。一方で、いまやITなしにビジネスは遂行できない状況であり、ITにも俊敏性が求められています。では、どうしたらITの俊敏性を実現できるのでしょうか?その有力な解決策が「仮想化」です。
仮想化と言うと難しく聞こえますが、IT機器を効率的に利用する技術と考えれば良いでしょう。実際にいま行われている仮想化は、サーバの仮想化とストレージの仮想化です。今回はサーバの仮想化とITの俊敏性の関係について見てみましょう。
サーバの仮想化は、1台のサーバを複数のサーバとして利用することを可能にします。通常、企業の情報システムは1台のサーバに1つの仕事をさせています。つまり、仮想化すれば、1台のサーバで複数の仕事をさせることが可能になります。また、あるサーバが担っている仕事量が急に増えた場合に、別のサーバに仕事を振り分けることも仮想化の1つの役割です。仮想化はビジネスの変化にITを俊敏に対応させる技術なのです。
市場の変化が激しい業界にいる企業にとっては、俊敏性こそ命ではないでしょうか。サーバの仮想化は、そんな企業にとって有効な道具となるでしょう。(文・フリーランス ライター 小林 秀雄)
(2007年7月30日掲載)