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便利で豊かな生活を支える道具

温度計イメージ

温度計や体温計は、皆さんもご存知の通り、気温や体温を測る道具である。体が丈夫な方などからは、普段、あまり目にしない(必要としない)という意見もあるだろうが、温度計は人々の生活に欠かせない存在である。例えば、生鮮食品の生産・流通・販売における品質・衛生管理や女性の基礎体温計測などで大いに役立っている。温度計と聞いて、百葉箱で夏休みの気温を観測していた少年時代を思い出す方もいることだろう。スーパーなどで新鮮な食材を気軽に購入できるのも、珍しい生き物をペットとして飼育できるのも、ひとえに温度管理のおかげであり、温度計は現在の豊かな生活を支える不可欠な道具の一つと言える。今回は、そんな温度計について調べてみた。

温度計の歴史

温度計の最初の発明者は残念ながら定かではない。ただ、温度計の最古の記録に、かの天才、ガリレオ・ガリレイの名前がある。ガリレオが1592年に考案した温度計は、ガラスの球体に水を入れて真っ直ぐな管を立てて密封し、これを水面に浮かべ、空気の膨張による管の水位の上下で温度を測るというもの。この温度計は、後年(18世紀)に発見されるシャルルの法則を利用した仕組みであり、まさにガリレオの天才を証明するものだった。しかし、残念ながら、気圧によって水位の変化が変わってしまう欠点もあった。
この問題を解決したのが、フィレンツェで作られたアルコール温度計である。この発明者も定かではないが、気体のかわりに、気圧によって体積がほとんど変化しないアルコールを用いることで、より正確な温度を測定することが可能となった。
18世紀には、ポーランドの物理学者ファーレンハイトが水銀を使った温度計を発明する。水銀は、アルコールと違って、ガラス管の壁に付着しないため、同じ熱さの時にはいつも正確に同じ目盛りを指す。この特性を利用して水銀温度計が生まれた。ちなみに、温度の表記として登場する「華氏(カシ)」は、考案者ファーレンハイトの中国語における音訳「華倫海特」からきている。
その後、スウェーデンの物理学者セルシウスという人物により、温度計は現在の形となる。彼は、気圧が一定の時、水の沸騰する温度が常に一定であることに気付く。これを基に、1気圧中での水の沸点と融点との間を100等分した目盛りを作った。これによって、温度を表現する「度」ができ、メモリの付いた温度計が生まれることとなる。

(2008年10月14日掲載)

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