





第101回 『トイレ』
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■ トイレは常識?
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人は、自分が毎日繰り返し行っていることを世の中の常識だと思ってしまう傾向がある。トイレもそのひとつではないだろうか。今では洋式トイレが当たり前で、ウォシュレット機能付きも珍しくはないが、年配の方は、汲み取り式の和式が基本であった時代をご存知であろう。田舎ではトイレが外にあることもあり、子供の頃は怖かったという経験をお持ちの方もいらっしゃることだろう。
現在の日本では建物の中や公園など、いたるところに存在しているトイレだが、今地球上でトイレのない生活をしている人が約24億人もいる。今回は、そんなトイレについて調べてみた。
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■ トイレの誕生
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西洋においてトイレらしきものがこの世に登場したのは驚くほど最近のことである。
14世紀初めのフランス、フィリップ5世の宮廷に造られた腰掛式のトイレが始まりと言われている。形式はツボの上に穴の開いた椅子を置いたようなものであり、これは国王のプライドにより生まれたものらしい。当時、庶民の用を足すスタイルは、しゃがみスタイルであり、国王はどうしても庶民と同じスタイルで行いたくなかったため、この西洋スタイルが発案されたという。(しかし、フィリップ国王以外は、特にプライドが傷つくことも、不便も感じなかったらしく、しゃがみスタイル、ツボの使用が続いたらしい・・・)
16世紀のフランス社交界にはトイレにまつわる有名な逸話がある。当時、宮殿でパーティなどに参加した貴族のご婦人たちは、付き人にツボを持たせ、階段の踊り場などで用を足していたという。出したものは付き人がお庭にポイッ!貴族のご婦人が着ている艶やかにラッパのように広がった服も、トイレの様子を他人に見られないため、つまり移動式簡易トイレとして発達したなどという話もあるらしい。一方男性は、そのツボさえも使用せず、庭の片隅で済ませていたようである。
日本では縄文時代、川に板を張り出して用を足し、お尻を拭くのに陶器の破片を使っていたという発掘記録がある。つまり共同の用を足す場所が縄文時代、すでに存在していたわけである。飛鳥時代になると、川を屋内に引き込むようになり、陶器の破片も木片へと変わり、住居内へと場所を移すことになる。その後、鎌倉時代には「閑所(かんじょ)」と呼ばれる汲み取り式のトイレが登場している。
ところで、以前トイレを言い表していた「厠(かわや)」という言葉は、こうした川式水洗トイレが語源になっているという説がある。川を中に引き入れた「川屋」、建物のそばにあるという意味の「側屋(かわや)」からきているということらしい。
さて、その後トイレは水洗化、洋式化と着々と進化し、1980年にはウォシュレットが誕生した。現在ではさらに進化を続けているようで、血圧や尿酸値、肝機能など、いろんなことが分かるようなものが開発されているとのことである。
(2006年4月10日掲載)
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