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第216回 「期待されるWiMAXと動画の進展」
昨年はPC、携帯電話の両分野で動画の利用が大きく進んだ一年となりました。PCでは伝送網のFTTH化が拡大したことで容易に利用できる環境が整い、携帯電話でも3.5世代の端末が本格的に販売され、またパケット定額制などの料金体系が定着したこともあり、携帯電話向けの動画配信サービスも数多く登場しました。ただ、DVDなどのパッケージに変わりうる大きな市場になったかといえば、まだまだと言えます。2008年は、この動画市場がどのように拡大していくのか、大いに注目されます。

そして、もうひとつ注目しているのが、高速通信を実現する無線通信技術「WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)」です。WiMAXの免許を巡り、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの携帯キャリア各社が争ってきましたが、総務省は昨年末にKDDIを中心としたグループとPHS大手ウィルコムの2陣営に免許を交付しました。
この通信技術が実用化されれば、利用者は20Mbpsの高速通信サービスを月額4,000円程度で利用できます。KDDIの現在の定額データ通信サービスが下り最大3.1Mbps、上り最大1.8Mbpsで月額6,000〜7,000円であることを考えると、利用者はさらに快適なサービスを享受できることでしょう。携帯電話市場でもWiMAXを搭載した端末や新たなサービスの登場が期待されます。

モバイル通信がブロードバンド化すれば、動画は今後さらなるリッチコンテンツへと発展し、他のサービスの様々なツールになると考えられます。なぜなら、動画は写真や文字に比べて多くの情報を有し、多彩な表現力を兼ね備えているからです。例えば、ネットショッピングやネットオークションでは、今まで写真や文章を見ながら商品を選ぶのが一般的でしたが、今後動画での商品紹介などの機能が追加されれば、利用者は商品を詳しく確認でき、そして効率良く選択できることでしょう。その他のサービスでも、情報共有やコミュニケーションツールとして動画の利用が加速していくものと思われます。

いずれにせよ、WiMAXの登場によって、ブロードバンド・ユビキタス社会の実現が間近に迫っていることは間違いありません。そして、動画の進展が2008年のひとつのキーワードになる予感がします。何かと暗い話題が多かった2007年でしたが、今年はIT業界にとって良い年になってほしいものです。
(2008年1月7日掲載)

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