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第214回 「読書の電子化を仕掛けるAmazon.com」
以前にも本コラムで取り上げましたが、総合電子商取引サイト「Amazon.com」によるデジタルコンテンツ市場への攻勢が、今年に入り、かなりのスピードで進められています。そして、さらに追い討ちをかけるように、Amazon.comは11月19日、電子ブックリーダー「Kindle」の販売を開始しました。

Kindleは、電子化された書籍や雑誌、新聞等をインターネットから直接ダウンロードして閲覧できる携帯読書端末です。大きさは、高さ19.1cm、幅13.5 cm、厚さ1.8 cmで、重さ292g。端末には約200冊の書籍を保存でき、SDメモリーカードによる追加も可能です。価格は399ドル(約4万4,000円)となっています。

本サービスの特長としては、PC等の他の機器なしで書籍等をダウンロード(購入)でき、接続料金や契約手続きが不要であることが挙げられます。通信には、米Sprint社の携帯データ通信ネットワーク(EVDO)を使って「Amazon Whispernet」という独自のネットワークを構築しており、端末からオンラインストアである「Kindle Store」に直接接続して書籍等のダウンロードを行います。Kindle Storeでは、9万冊以上の書籍の他に、New York TimesやWall Street Journal、Fortuneといった新聞や雑誌の購読も可能で、価格は書籍が9.99ドル、新聞が月額5.99〜14.99ドル、雑誌が1.25〜3.49ドルで販売されています。Amazon.comの発表によると、ダウンロードには1分も掛からないとのことです。

携帯読書端末については、日本でも以前から販売されていましたが、携帯電話を使った電子書籍サービスの台頭もあり、なかなか普及・浸透していないのが現状です。ただ、電子書籍市場は携帯漫画や携帯小説が人気を博しており、着実に拡大傾向にあります。現時点では通信方式の関係上、Kindleは米国内でしか使用することができませんが、日本版が販売されれば、今までの保管スペースや持ち歩く手間が解消されることから、読書愛好家を中心に日本でも火がつくかもしれません。

いずれにせよ、既存の媒体やコンテンツがインターネットを介して提供されていく動きは、今後も加速していくと思われます。読書の電子化を仕掛けるAmazon.comとKindleの動向に今後も目が離せません。
(2007年12月3日掲載)

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