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第206回 「iPhoneの登場で日本の携帯電話業界はどうなる?」
前回は日本でも盛り上がりつつあるスマートフォン事情についてお話しましたが、海外ではスマートフォンへの移行が着実に進んでいます。日本では、通信方式が日本独自の規格ということもあり、携帯電話が主流ですが、もし海外のメーカーが日本のスマートフォン市場に参入するとなれば、国内のキャリア・メーカーともに厳しい争いになることが予想されます。

そんな中、先月末に米Apple社がスマートフォン「iPhone」の全米発売を開始しました。iPhoneは、薄型デジタル音楽プレーヤーであるiPodの機能を付加したスマートフォンで、通話や音楽再生はもちろんのこと、電子メール、Web閲覧、写真撮影などの機能も備えています。日本でもiPodが人気を博しており、ニュースなどの報道で興味を持たれた方も多いことでしょう。ただ、iPhoneは現在、国際規格であるGSM(Global System for Mobile communications)に対応する端末であるため、残念ながら日本での使用は難しいようです。
また、米国に行っても全機能を利用するのは難しいとのこと。というのも、米国最大の通信会社であるAT&T(American Telephone and Telegraph)社とのキャリア契約が必要なため、米国での社会保障番号と米国住所のクレジットカードが必要になります。契約ができないと、せっかく購入しても、緊急電話以外は全く利用できず、iPodの機能も利用できません。

日本での販売が待ち遠しい限りですが、iPhoneは従来の携帯電話とはサービス構造が根本的に異なります。それは、キャリアが主体ではない、ということです。iPhoneは、キャリアは基本的にAT&T社ですが、同社のサービスには一切依存せず、メーカー側である米Apple社のサービスが主体となります。
また、iPhoneはスマートフォンであるため、PCのように様々なサービスやアプリケーションの取得、開発・提供がオープンソース・フリーウエア感覚で自由に行うことができます。今まで携帯電話業界は、現在の日本でもそうですが、端末からサービスまでキャリアに牛耳られてきました。今後iPhoneのようなスマートフォンが市場を席巻すれば、キャリアの勢力図やキャリア主導の構図も大幅に変わるかもしれません。

日本でiPhoneを販売するキャリアは?なんて話もあるようですが、どうなるにせよ、Apple社が従来の商習慣で販売展開するとは思えません。キャリアから独立した新しい携帯電話サービスの時代が到来するかもしれません。iPhoneの日本上陸によって、携帯電話業界を根底から覆すこと(より便利で画期的なサービスの登場)に大いに期待したいと思います。
(2007年7月17日掲載)

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