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第203回 「“ダラ見”できるサービスの登場」
近年、テレビの視聴時間が減少し、それに代わる形で、インターネットの閲覧時間が着実に増えているようです。株式会社インプレスR&Dが発行する「インターネット白書2006」((財)インターネット協会監修)によると、「インターネットにより利用の減ったメディア」という設問に対し、テレビと回答する人が2001年から年々増えています。
これは、ブロードバンド環境の普及や、VOD(Video On Demand)、ワンセグなどインターネットを利用した映像配信サービスの登場によって、PCや携帯電話でも手軽に映像サービスを利用できるようになったこと等が考えられます。つまり、インターネットはメールや検索といった能動的なコミュニケーション手段としてだけでなく、テレビのような受動的な視聴ツールとしても人々の生活に浸透してきたと言えるのではないでしょうか。
さらに最近では、テレビでのザッピング(チャンネルを頻繁に切り替えること)に近い、「ダラ見(ダラダラと映像を眺めていること)」できる新しいサービスが出てきています。

それは、完全自動型検索エンジン「アンドロイド」です。これは、旬なキーワードを自動で入力・検索してくれるロボット検索サービスです。具体的には、Yahooが提供しているAPI(Application Program Interface)を利用して、旬なキーワードの入力と検索結果の表示を自動で行ない、一定時間毎にその動作を繰り返します。つまり、このサイトを開けば、何もしなくても時事や流行の情報を把握できるのです。検索サイトと聞くと、知りたい情報のキーワードを自分で入力して調べるイメージが強いですが、これは、まさにテレビでザッピングをするような感覚でインターネットを楽しむことができる新しい検索サイトと言えるでしょう。また、キーワードのタイピング音がFlashを使って表現されており、あたかも誰かが入力・検索しているように見えるのも面白いところです。

他にも、米国の動画検索サイト「Blinkx」では、テレビ局やYouTubeなどの動画アップロードサイトと提携し、検索結果にサムネイル動画を表示するサービスを提供しています。まるでテレビのマルチ画面のようなインターフェースで、ダラ見しながら気になったものがあればクリックして実際に動画を視聴する、という利用も可能です。
また、人力検索サイトで有名な株式会社はてなが提供する動画サービス「Rimo(リィモ)」では、YouTubeの人気動画を、画面上に設置されたリモコンを使い、複雑な設定や操作なしで視聴できます。「Wii」や「PS3」といった次世代ゲーム機にも対応しており、これらを利用すればテレビでも視聴可能です。

これらのサービス全てに言えることは、既存サービスのAPIを活用して新しいサービスを作り出しているということです。業界ではマッシュアップと言われていますが、既存サービスを組み合わせて誰でも気楽にのんびりと利用できるサービスを提供していく、Web2.0から生まれたこれらのサービスに次世代のインターネットサービスのヒントが隠されているような気がします。
上記の自動検索機能と動画表示機能がマッシュアップしたら、面白いサービスになりそうですね。今後の展開に大いに期待したいと思います。
(2007年6月4日掲載)

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