HDD(Hard Disk Drive)レコーダーや携帯型の音楽プレーヤーをお使いの方なら、コンテンツへのアクセスや、それらをアーカイブ化することが、いかに容易であるかを、日々、体感していることだろう。大容量であること。そしてランダムアクセスが可能であること。これらはハードディスクならではの特徴だ。簡単に言ってしまうと、iVDR-Sは、こうしたメリットを踏襲したうえで、内蔵型ではなく、着脱可能なメディアとして展開しようというもの。iVDRコンソーシアムによって、2002年、一般データを記録するための「iVDR」が規格化され、2005年には、デジタル放送録画用途向けにセキュアなデータ送信を可能にする著作権保護技術「SAFIA」(Security Architecture For Intelligent Attachment device)も認証された。前述したように、それを商用レベルで実装したのが「Wooo01シリーズ」なのだ。
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岩渕真人は新事業開発本部でCBC(コーポレート・ビジネス・クリエータ)として、放送通信融合iVDRプロジェクトを推進している。現時点でのiVDR-Sは、ユーザーレベルにおいては、HDDレコーダーの進化形としてとらえられているだろう。
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「Woooの特徴は、テレビとHDDレコーダーを一体化したモデルを発売したこと。機器が1台にまとまり、便利になりました。さらに新製品にはiVDR対応の『iV ポケット』が搭載されています。だから自分だけの“マイディスク”をもつことができる。つまり、お父さんはスポーツ番組を、お母さんは料理番組を、子供たちはアニメを……といった具合に、個々のユーザーが、それぞれ自分だけのライブラリーをもつことができるわけです」
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しかしこうした使い方は通過点にすぎない。岩渕は“その先”を見据えているのだ。2007年、iVDRを活用したサービス事業を検討するべく、CBCとしての活動をスタート。現在は1年後をめどにiVDRを利用した映像宅配・配信サービスについてのリサーチを積極的に行っている。
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「iVDR-Sの特徴は、大容量、ランダム高速アクセス、書き換えができることなんですね。これは、単純にDVD何本分かをまとめて入れられる、というメリットに加えて、映像と関連情報を組み合わせた、ユーザーにとって魅力あるコンテンツ制作や、自分自身のカスタマイズメディアをつくれる、ということを意味します。つまり、コンテンツ業界にとっても、iVDR-Sという規格は、未知数ゆえ、大きな魅力をもっている」
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かつて映画は映画館で上映されるものだった。しかし、ここ20年ほどで、状況は大きく変化した。レンタルビデオやレンタルDVDの普及によって、自室で手軽に映画を楽しめる時代がやってきたのだ。あるいは、近年の音楽ソフトに関しても、パッケージ型から配信型へと劇的に変化したのは記憶に新しい。
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「今、考えているのは、コンテンツとハードのバリューチェーンを含めた新しいビジネスモデルの構築なんですね。そのための強力な武器として、iVDR-Sという規格がある。そういうふうに考えています」
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それまで岩渕は、プロセッサーの開発に従事していたという。まったく畑違いの分野に足を踏み入れているように思えるかもしれないが、回路もビジネスモデルも、ともにアーキテクチャー(基本設計)である、というとらえ方をすれば、岩渕のアプローチは一貫している。
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「コーポレート・ビジネス・クリエータとして、サービス側からものを見てみると、直接のビジネス以外にハードやシステムのビジネスも付帯して発生してくる、というのが見えてきます。現在進行形のプロジェクトなので、具体的な内容をお話しできないのは、非常に心苦しいのですが(笑)、“日立の遺伝子”を組み込んだ事業展開を期待してください」
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