− NGNを実現するための基盤として、GPONという光ネットワーク技術が注目されているそうですね。今回のHD映像100チャンネル同時配信もGPONがベースとされていますが、まずはGPONとはどのようなネットワークなのかから教えていただけますか。
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坂本: 数年前までブロードバンド回線として主流だったADSLに代わり、現在大幅に加入者数を伸ばしているのが光ファイバー網を使用したFTTH(Fiber To The Home)です。このFTTHでは、経路の途中に光スプリッタと呼ばれる分岐装置を入れることで、1本の光ファイバーを複数ユーザーで共有しながら各家庭に引き込むことができるPON※3というアクセスシステムが主流となっています。PONは、OLT※4という局内装置から、ONU※5という家庭内装置の間の光ファイバーを、給電の必要のない光スプリッタで「1対多」に光分岐することにより、低コストで高速なブロードバンドサービスの提供を可能としています。
※3 PON:Passive Optical Network ※4 OLT:Optical Line Terminal ※5 ONU:Optical Network Unit
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池田: NGN時代のネットワークビジネスでは、インターネット接続、IP電話、映像配信の3つのサービスを1本の回線でまとめて提供する「トリプルプレイ」の実現が求められてきます。そこでは非常に高速で広い帯域幅が必要とされるので、GPONが有力な規格として注目されています。日立はGPONの国際標準化において大きな貢献を果たすとともに、すでに商用サービスが開始された北米向けに、世界に先駆けた商用製品となるGPON対応のOLT「AMN1220」を納品しています。今回開発した技術は、こうしたGPONのシステム上で大容量の映像データをケーブルテレビ並みの100チャンネル、それもHDという高精細画像で各家庭まで伝送できるアーキテクチャなのです(図1)。
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図1 放送通信融合・連携プラットフォーム
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− これまでのIPネットワークでは、高精細なHD映像を送るのは難しかったわけですね。
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池田: データ通信とIP電話に加え、HD映像も流そうとすると、従来型ネットワークでは各家庭に3チャンネルか4チャンネルほどが精一杯でした。しかしNGNのサービスでは、スポーツ中継などのリアルタイム映像や、ケーブルテレビに代表される多チャンネルの映像コンテンツをふだんから楽しんでいるお客さまにも満足していただけるよう、高品質なHD映像を、複数の家庭へ多チャンネルで同時配信するための仕組みが必要です。さらにテレビと同様、チャンネルを切り替える際にもストレスなく反応できる高速チャンネル切り替え技術も求められていました(図2)。
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図2 HD映像100チャンネルの同時配信サービス
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