そう、Nature Contactの面白みはそのインタフェースにある。採用されたのは、ヒューマンインタラクションラボが開発した「シルエットカウンター」だ。テーブル内部に画像を投影するプロジェクターと手の影を認識する赤外線カメラが内蔵されており、ディスプレー面に投影された手の影をカメラで認識することで動作する。画像の動物に触れれば、心拍や鳴き声が体感でき、また画面上のロボットや雲を手で動かすこともできる。キーボードやマウスといった既存のインタフェースに頼らず、簡単なジェスチャーで操作でき、同時に複数人で操作できるのが面白い。
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「テーブル型というのもミソ。テーブルを囲むと自然と会話が弾み、コミュニケーションが生まれますからね。マンションのモデルルームに設置して、図面集をテーブルの上に広げて商談するような感覚で、画面に映し出して利用するといった使い方も考えられます」
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すでに導入例もある。麗澤大学(千葉県柏市)では、生涯教育プラザ1階玄関のインフォメーションカウンターにシルエットカウンターを採用し、講座紹介やニュース配信などを始めた。将来的には受講生に「ミューチップ」を配布する予定で、カウンターに「ミューチップ」をかざせば、その受講生に関連した講座の連絡事項を表示するなど、パーソナライズされた使い方も可能になり、検討を進めているという。
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望月は大学時代に、錯覚を利用したインタフェースの開発や、人工的ににおいを出す装置と映像を組み合わせた研究など、人間の認知とインタフェースにこだわって研究を続けてきた。大学に残るかどうか悩んだが、インターンとしてヒューマンインタラクションラボに参加し、企業で研究する楽しさに目覚めたという。
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「ヒューマンインタラクションラボは部署を超えたチームで、情報機器の新しい操作性を考えたり、空間の中でどう情報を配置したらいいか空間デザインを考えたり、あるいは人間の生活をアシストするようなものを考案したり……暇つぶしのためのインタフェースやこんなものがあったら面白い、といったユニークなものも開発しています。
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でも、開発者の独りよがりにならないように、営業やマーケッターの意見にも耳を傾けます。僕ら研究者がこんなことをやりたいと提案すると、それは売れないよ、と冷静に判断してくれるから勉強になります。インタフェースというのはコンテンツや利用シーンに依存する部分が大きいだけに、まだまだ知見を蓄える必要がありますね。
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日立にはいろいろな人も技術もある。さらに連携を深めれば、もっともっと面白い開発ができると信じています」
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現在の関心事は、「音楽のザッピング」だ。
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「パソコン上の画面を海に見立て、お気に入りのCDジャケットを回遊させておいて、聴きたいときにCDをドラッグして囲いに入れてやると再生される、というアプリケーションを考案しました。さらに、囲いに隙間をつくってやると、回遊してきた『天然』のCDが勝手に入ってきて再生もされるんです。能動的に音楽を聴きたい状態ではあるけれど、この曲が聴きたいというほどでもない。その中途半端な状態をアシストするインタフェースです」
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遊び心が新しいインタフェースを生み出す。次はどんな驚きを見せてくれるのか、ヒューマンインタラクションラボのイキのいい新人研究者から目が離せそうにない。
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