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開発者に聞く



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このコーナーでは、日立製作所の研究所等で研究・開発を行っている技術テーマを中心としたコラムをお届けします。 研究員にインタビューを行い、技術テーマ解説・開発過程におけるエピソードなどを交えてわかり易くご案内いたします。
世界初の42V型フルHDプラズマディスプレイを開発

PDPというのは、RGB(赤・緑・青の3色)蛍光体を塗った背面ガラスと、表示電極を取り付けた前面ガラスの2枚のガラス板の間で放電し、紫外線を発生させて発光させる仕組みで、ALIS方式では奇数の電極のラインと偶数ラインを60分の1秒というスピードで交互に発光させるところがポイントです。交互に発光させると、隣り合ったセルの発光に干渉されないので間を詰めることができるうえ、人の目には同時に光っているように見えるので、従来の半分の電極数でも明るく見えます。そうしたことから、従来方式よりも高精細で発光効率のいいPDPをつくることができるのです。明るさの指標となる輝度も1400cd/uと世界最高を実現しています。

PDPというのは、いうなれば無数の小さな蛍光灯(セル)の一つ一つを、独立させてつけたり消したり、瞬時に制御していると考えればいい。そういう難しい技術の中で、当社ではALIS方式によって高密度化できたので、32V型の家庭用ハイビジョンPDPを開発できました。これだけ小さいサイズのハイビジョンPDPを開発しているのは、唯一当社だけです。

さらに、フルHDとなると、より高精細になる。つまり、背面ガラスの上に横方向に5000本以上ものセルを並べる必要があり、画面サイズが小さくなればなるほどセルも小さくなってしまう。私どもでは、従来0.3mmだったセルの間隔を約半分の0.16mmにまで縮めることで、42V型のフルHD PDPの開発を成功させました。
− 試作機の映像の美しさに圧倒されました。
通常のハイビジョンPDPに近づいてよく見るとセルの形状が見えますが、フルHDの場合はほとんど気になりませんね。

映像美の秘密は、絵の密度にもあります。映画だと1秒間に24枚、通常のテレビだと1秒間に60枚の絵を並べていますが、PDPの場合は60分の1秒の中に10枚以上の絵を挿入しています。だからより自然で滑らかに見える。

一度美しいテレビを見てしまうと、もう、後戻りはできなくなりますよ(笑)。
− より美しいテレビが求められていくと?
テレビというのは情報伝達のためのディスプレイとは違って、感動を伝えるものであり、臨場感が求められます。そうなると、やはりさらなる美しい映像が求められていくのは間違いないでしょうね。

PDPの開発にかかわって約12年になりますが、今回開発したフルHD PDPは、当初、夢で想像していたようなレベルの美しいテレビです。だからといって、ここにとどまることなく、つねに業界の先端を走っていきたい。目指すところは、たとえば、映画監督が何を表現しようとしているのかを理解し、その映像美をあますところなく再現し、作品が与える感動に最大限寄与できるようなテレビです。

来年には、42V型フルHD PDPが店頭に並ぶと思いますので、ぜひ見比べてみてください。
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