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この記事は「ひたち」2005年秋号「HITACHI FILE talk+(トーク・プラス) 岡本正英」より転載したものです。

高温はんだの「宝」を発掘、世界が待ち望むはんだ完全無鉛化へ

− 「高温無鉛はんだ」が2005年の第32回環境賞で、環境大臣賞と優秀賞を受賞しました。
高温無鉛はんだの開発によって、はんだの完全無鉛化へ道が開けたことが高く評価されました。これは千住金属工業(株)と共同で開発したものです。鉛は人体に神経障害や知能障害を引き起こす危険性が指摘されています。はんだも、廃電気・電子機器中のプリント基板のはんだの鉛が酸性雨で溶け出し、地下水を汚染することはありえるといわれます。EUでは、電気・電子機器への鉛、水銀などの有害物質の使用を制限するRoHS指令が'06年7月に施行されます。はんだの無鉛化は世界的課題なのです。

はんだには、融点で大きく分けて低温、中温、高温の3種類があり、これを用途によって使い分けます。たとえば、製品によっては何度もはんだづけを行うので、先につけたはんだが溶けないよう、融点の高い順にはんだを使うわけです。

日立製作所 生産技術研究所
実装ソリューション研究部
主任研究員 岡本正英
このうち、低温はんだはもともと鉛を使っていません。一般にいうはんだは中温はんだのことで、これは錫63%+鉛37%だったのですが、錫と銀と銅を組み合わせることですでに無鉛化が実現しました。残るは高温はんだですが、これは鉛90〜95%、錫10〜5%と鉛の含有量がきわめて高い。はんだの鉛の約3割はここに使われてきた。

ところが、これに代わる合金材料が見つからないのです。世界中で「宝探し」をしてきたけれど、見つからないので、RoHS指令でも高温はんだの鉛使用は除外されているんです。
(2006年2月15日掲載)
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