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Interview & written by : えのきど いちろう
この記事は「ひたちWinter2004」の「えのきどいちろうの最先端ウォッチング-その31」より転載したものです。
世界のパソコンの3台に2台がお世話になっている世界一の「縁の下の力持ち」がある
異方導電フィルム「アニソルム」
気付いている人は気付いているのだろうが、ノートパソコンの「額縁」がどんどん細くなり、枠一杯の液晶画面を使えるようになっている。高精細化も進んでいる。これらが可能になったのも、液晶パネルとそれを駆動するIC回路を接続する異方導電フィルム「アニソルム」のおかげなのだ。一見、両面テープのような「アニソルム」の秘密に迫った。
■ 世界一の「縁の下の力持ち」を生む工場へ

 茨城県下館市の日立化成・五所宮事業所を訪ねた。日立化成はなかなか一般の消費者には馴じみがないと思う。1961年、日立製作所の化学製品部門が独立、絶縁材やプリント配線板、半導体材料といった「縁の下の力持ち」的な製品を扱って、つまり設立40年とちょっとという会社だ。以前はユニットバスやシステムキッチンという、僕らが直接目にできる商品も手がけていたが、2001年に住宅機器・環境設備部門を日立ハウステックに分離した。言い方はアレだが、これで堂々たる「縁の下の力持ち」専従である。いや、ライターとして言わせていただくと、こんなに面白い取材対象はない。取材レポートは、一般の馴じみが薄ければ薄いほど、興味深い内容になる。
 どうせだったら世界一の「縁の下の力持ち」を取材しよう。僕は世界シェア60%という、「アニソルム」部門のドアを叩いた。お相手をしてくださったのは「実装フィルムビジネスユニット長」、工学博士の渡辺伊津夫さんだ。渡辺さんは日立グループで初めて「高分子学会賞」(2002年度)を受賞した研究者5人のおひとり、いわゆるポリマーテクノロジー(ポリマーは高分子の意)の最先端を疾駆する大変な方なのだった。
(2005年1月5日掲載)


日立化成工業株式会社 電子材料事業本部
実装フィルムビジネスユニット ビジネスユニット長
渡辺伊津夫
日立の研究者を訪ねる旅人
えのきどいちろう
”「室温で固まらず、接続時には低温・短時間でパッと固まる」材料を求めて、5年半失敗しつづけ、あるとき「カチッ」と確信が訪れて、半年で完成できました。”

”エポキシ系樹脂を捨てるブレークスルーから半年。渡辺さんのチームの製品は、「化ける」化学の妙味が結晶化したようなものだ。日立化成、ホントに面白いじゃないか。”

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