− 開発した技術の概要を教えてください。
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高本: 「中長期未来予測によるリソースの動的追加技術」と「ネットワーク情報の自動管理によるサーバの簡易追加技術」という2つの技術を開発しました。まずは前者からご説明します。
これは、平常時のサーバ稼働率が低いのなら、複数のサービス間でお互いにサーバを融通し合い、その負荷を平坦化しようという考え方がベースになっています。当然、だれもが考える話なのですが(笑)、現実にはどこから融通すればいいのかわからない。また、負荷の高低を正確に把握しきれず、融通しても結果的にサービス品質を落としてしまいかねないのが技術的にも大きな壁となっていました。
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− 負荷が低い方から高い方へ融通しても、直後に低かった方のサーバ負荷が上がってしまう可能性もありますからね。
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高本: そうなんです。そこで私たちは、サーバの動作履歴をもとに中長期予測を行う方法を考案しました。特徴的なのは、通常なら今後の負荷が高まる方を予測してピーク時に備えるわけですが、私たちは逆転の発想で、負荷が低くなる方を予測します。例えば(図1)にあるようなサービスB、サービスCの動作履歴をそれぞれ蓄積し、サービスBは週末に負荷が高い、サービスCは月末に負荷が高いといったクセをつかみます。その蓄積から、この期間ならサービスAにサーバを融通しても大丈夫という予測が立てられ、非常に的確に負荷の平坦化が図れるというわけです。
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図1 動作履歴をもとに中長期予測

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− クセをつかむには、ある程度の時間がかかるのですか。
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高本: 基本的にはそうですが、管理者の方が手動でポリシー設定することも可能です。また、リアルタイムにも情報を蓄積しており、予測した負荷と現状の負荷に食い違いがあれば自立的に修正する機能が付いています。これを、例えばチケット販売サービスなどのWebサーバに適用すると、非常に大きな効果が得られます。人気の高いアーティストのチケット販売が始まる時間に合わせ、自動的に他のサービスのサーバが融通され、余裕を持ったレスポンスの実現でビジネス機会の損失を防ぐことができるわけです(図2)。
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図2 チケット販売サービスへの適用

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− 具体的には、どれほどのコスト削減が望めるのでしょうか。
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高本: シミュレーションレベルの結果ですが、約40%の能力向上が期待できます。言い方を変えればサーバを4割減らせることになりますが、そのぶん新しいサービスを追加することができると考えていただければ結構です。
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