− あるファイルに対して、どのプログラムのアクセスなら許可する、といったルールは、どうやって生成するのでしょうか。
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荒井: 実はWindowsのレジストリを利用しています。ワープロや表計算のファイルには、ワードなら「.doc」、エクセルなら「.xls」というように、それぞれ拡張子が付いていますよね。さらにOSの方では、例えば拡張子「.doc」のファイルを頻繁に使うプログラムはWordであるという“関連づけ情報”を持っています。この関連付け情報はWindowsの場合、レジストリという領域に持っていますので、その部分をこのソフトのツールが見に行って、関連付け情報から「アクセス制御ポリシー」としてのルールを自動生成する仕組みです。「拡張子が.docの場合はWordからのアクセスは認めるが、それ以外のプログラムからのアクセスは一切認めない」というようなルールを作るわけです。
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− もしウイルスなどが、Wordを装ってアクセスしようとしたら?
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荒井: 心配はいりません。確かにウイルスの一部には、本物のプログラムを消去して、自らがそのプログラムになりすまし、アクセスを図ろうとするものがあります。しかしクライアント向けHacker Safeでは、プログラムの真正性を保証するため、プログラムファイルの特徴値をハッシュ関数を使って保持し、先ほどのルールの中に入れておく機能があります。ハッシュ値をごまかして中身の違うものを作るというのは、ほぼ不可能に近いので、正しいプログラムからでしか、そのファイルにアクセスすることはできません。
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図1 「ファイルアクセス制御機能」なし

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− 今回、特に工夫されたのは、どんな点でしょう。
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荒井: 一般ユーザーでも容易にルールの自動設定ができる「ポリシー設定支援ツール」を提供している点です。これはサーバ版にもない新機能です。このツールでは、OSが管理する情報をもとに、許可されたプログラムによるファイルアクセスだけを通し、それ以外のアクセスを遮断するためのポリシーを自動的に生成します。言葉で言うと難しいのですが、実際の操作としては、ツール画面の「保存」ボタンを押すだけという簡単さです。
また、不正なアクセスがあった場合、クライアント向けHacker Safeは「ファイルへの不正アクセスをブロックしました」という監視ログ画面を自動的に立ち上げるのですが、そこからも簡単にポリシーの修正ができるようにしました。
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図2 「ファイルアクセス制御機能」有り

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− 修正とは、例えばどんな状況の時に行うのですか。
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荒井: そのプログラムのバージョンアップを行った後、クライアント向けHacker Safeのポリシー設定を忘れていたというような場合、当然プログラムのハッシュ値が違ってくるため、ソフトは不正プログラムからのアクセスととらえ、防御する場合があります。そういった場合には、ポリシー設定支援ツールを立ち上げなくても、出てくるログ画面をクリックするだけで、以後はアクセスを許可するか、許可しないかの問い合わせウインドウが開き、その場でルールの更新が行えるのです。
このようにプログラムの追加や更新など、OSが管理する情報に変化がある場合にも、ユーザーは対話形式で柔軟にポリシーを修正できるため、いちいちシステム管理者などに問い合わせる必要がありません。強固なセキュリティ機能とやさしいインタフェースの両立はなかなか難しい要件ですが、「ポリシー設定支援ツール」を提供することで、今までにない使い勝手の向上を実現できたと自負しています。
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