■ MEMSプロジェクト センサーからバイオ装置へ
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◆「結晶異方性エッチング」による三次元加工
機械研究所では、マイクロ・ナノオーダーのものづくりをめざして、20年以上にわたってMEMS技術に取り組んできた。その代表的な加工方法が、「結晶異方性エッチング」による三次元加工技術。半導体加工で溝をつくるエッチング技術を発展させ、シリコンなど素材の結晶構造の特性をうまく利用することで、アルカリ溶液に浸すだけで複雑な三次元構造を作り出すものである。すでに、この技術のもとで、自動車のエアバック用の「加速度センサー」や「圧力センサー」が実用化されており、最近では、光通信用のMEMS型光スイッチ素子も開発している。
「結晶異方性エッチング」は、他の金属やプラスチックなどの加工にも応用でき、MEMSプロジェクトでは、これまでに微量な試薬を反応させる「マイクロミキサー」、「マイクロポンプ」などのマイクロ流体デバイスなどを開発・試作している。
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◆バイオMEMS開発・生産拠点
機械研究所では、こうしたMEMSセンサーやマイクロ流体デバイス技術の蓄積をベースに、日立が重点事業として力を注いでいるバイオ・医療分野への応用をめざして、研究所内に「バイオMEMS開発・生産拠点」を設置している。
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その具体的な成果として、プラスチック素材による使い捨ての遺伝子検査用「カートリッジ前処理デバイス」や「マイクロ検査チップ」を試作した。これにより、従来半日以上かかっていた検査が一時間程度で高精度に実施できるようになり、これからの個人向けテーラーメイド医療や食品の品質検査が簡便に行える道をひらいた。さらに、DNA解析に威力を発揮する「マイクロ電気泳動装置」なども試作している。
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マイクロ検査チップ
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また、創薬分野では、国の研究機関および日立社内の他研究所や事業部とも協力して、遺伝子の産物であるたんぱく質と結合性のいい化合物を探索する方法として、金のナノ粒子の特性を生かした「バイオセンサー」を世界で初めて開発した。これは金粒子の表面に化合物が付着すると色が変化する性質を応用するものだが、高感度なセンサーを実現するには、金粒子の直径を100 ナノメートル程度にする必要があった。開発チームは、高分子粒子層の上に20ナノメートル程度の金粒子を蒸着したものが高感度であることを発見、実際の創薬現場での適用を開始している。
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