さて、この技術を何に使うか。三宅さんの出番だ。「ウェットプロセス」の技術を応用したものにはセンサー類が多いと聞く。クルマのエアバッグの加速度センサーや圧力センサーが代表例らしい。
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三宅 「バイオMEMSの加工プロセス自体は、半導体加工で確立されていますから、それ自体はどうってことない。作り方そのものが開発なんです。面白いのは、小さくなると余分なものがなくなって本質的なものが見えてくるんですよ。例えば、この技術を使うと小さな流路が作れます。複数の液体を均一に混ぜるとき、互いの液の間隔を狭めれば狭めるだけ均一に混ぜられる。つまり、試薬を混ぜ合わせるマイクロミキサーを作るのにこの技術はぴったりなんです」
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「日立の小さくする力」は仰天のポテンシャルを秘めている
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水道水の水質検査にこのマイクロミキサーを使うと、タンス大の検査装置が三〇センチ四方まで小さくできるそうだ。都市部は装置を置く土地のコストが高いから、「小さくする力」はまさに打ってつけだろう。
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三宅 「我々がこの技術の応用で狙ってる本命は、血液分析装置です。日立グループは血液分析装置で世界トップシェアがあります。今は病院用が中心ですが、これから在宅診療などが本格的になってくれば、個人向けの血液分析キットが必要となります。我々はそこをめざしているわけです」
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医療のパーソナル化、テーラーメイド化は二十一世紀のベクトルだ。在宅診療はまだクリアすべき課題もあるが、おそらくバイオMEMSの技術は離島など、僻地医療を飛躍的に向上させるだろう。
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三宅 「モノの生産にも使えます。反応の効率も上がりますから、純度の高いものが作れる。大きなタンクなどを使う必要もなくて、時間もかけずに新しい生産方法を確立できる可能性が高いんです」
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製薬会社の新薬開発を大幅にスピードアップさせる「金のナノ粒子を用いた光学式バイオセンサー」もこの秋、事業化を目指すことになった。これは金のナノ粒子の光学特性(色の変化)に注目して、新薬候補成分の化合物とたんぱく質の結合を簡便・迅速に見る方法だ。
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僕が今回、お二人から学んだのは「小さいことはメリットがある」ということだった。「日立の小さくする力」は仰天のポテンシャルを秘めている。
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