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溶接技術
■ 溶接技術とは

Q:原子炉と溶接技術の関係から聞かせてください。
小林: 原子力発電設備の中心に原子炉圧力容器があり、その外側に原子炉格納容器が設置されてますが、その大きさは直径が29m、高さが約36mあり、それらの大部分が厚さ6〜38mmの鉄板でできています。それらは鉄板材料を組立てて構造物として溶接で接合して作ることになります。その溶接線の長さは3000mにもなります。また、原子炉格納容器のなかには主蒸気配管とか給水系配管などの配管がありますが、その配管溶接部分は約20000カ所になります。溶接は原子炉製造での最も重要な技術のひとつです。

鉄筋コンクリート製 原子炉格納容器(RCCV)モデル

RCCVライナー吊りこみ状況

ABWR原子炉圧力容器 内部構造図
(RCCV:Reinforced Concrete Containment Vessel 鉄筋コンクリート製原子炉格納容器)
(ABWR:Advanced Boilling Water Recactor 改良型沸騰水型原子力発電設備)
各イメージをクリックすると拡大します
Q:容器という名が付いてますが、溶接で作る鉄の巨大建築物という感じですね。こんなにどでかいと溶接は大変ですね。
小林: そうですね、でかいだけでも技術的には難しくなりますが、事故がおきたら大変なことになりますから原子炉格納容器には絶対の信頼性、安全性が要求されます。そこで、溶接技術から述べると、最先端技術が使われており、又新たな技術開発も必要になってきます。そこから、自動溶接、水中溶接、特殊材料溶接などの技術が開発されてきました。
Q:溶接というと金属同士を結合させるというのは知ってますが、どのような方法がありますか。
小林: 溶接と一口にいっても、溶接する材料(母材)、溶接する個所、溶接後の用途などにより、さまざまな方法があります。その接合の機構から分類すると、融接、圧接、ろう接があります。原子炉に使われているのは融接で、接合しようとする両方の部分を加熱融合して溶融金属を作ってこれを凝固させ接合します。このとき溶接棒を溶かしながら結合することが多いです。金属組織からいうと材料同士を一体化して境目を無くしてしまう方法です。
Q:また、その金属を溶融する方法にもいろいろあるんですね。
小林: 溶接のエネルギー源は電気(アーク溶接など)というイメージがあるかも知れませんが、電子(エレクトロン)の衝突エネルギー(電子ビーム溶接)や、光による溶接(レーザビーム溶接)等各種あり、用途により使い分けします。
Q:その中で代表的な溶接方法の説明をお願いします。
小林: アークを用いたマグ溶接について説明します。溶接が開始されると、溶接ワイヤが連続的に送給され、溶接ワイヤと母材間に発生したアークが持続されて、溶接が進行します。溶接ワイヤはアークを発生する電極であると同時にそのアーク熱によって自らも溶融します。MAGというのはシールドに用いられているガスの種類からついた名称です。溶着効率が高いため、広く一般的に使われています。

マグ(MAG: Metal Active Gas )溶接法の原理
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