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車の色に見る、男の気持ち、女の気持ち

実に様々な色が混在しているようにも思える世の中の車のボディーカラーですが、実はここには大きく二つの傾向がうかがえます。

それは、男性の好むカラーと、女性が好むカラーの大きな違いです。
以前であれば、一家に1台所有する車の色は一家の経済的な中心である男性が選び、もちろん運転も男性が行っていました。そのため、車の色も、男性の好みが反映されていました。そしてその傾向は面白い事に社会の傾向、例えば好景気や不況、あるいは生活のスタイルの変化などに大きく影響を受けていました。

車の色は景気と密接な関係があります。好景気の場合、色の着いた車が流行し、逆に不況の時代には無彩色が流行するという傾向です。無彩色とは、白、黒、グレー(シルバーもここに含まれます)などいわゆる色のない色です。

車の色に見る、男の気持ち、女の気持ち

実は昨年2012年は、日本や世界も、その不景気感を反映するように無彩色の車の時代で、海外をも含めて白、黒、グレーの車の販売が好調でした。

不景気感を感じる世の中では、堅実な傾向、今はあまり派手なことをすべきではない、浮かれている場合ではない、といった思いが強くなるのに加えて、もし車を売るときには、無難で、誰もが抵抗ない、つまり売れやすい色を選択するという傾向が顕著になってくるといいます。

やっと景気が上向きになってきた、と言われる昨今。どのように車の色が変わっていくか、楽しみでもあります。

さて、こうした大きな動きの一方で、日本国内の車に目を向けてみると、こうした不況=無彩色の流れとは別の大きな傾向も伺えます。

軽自動車や1000CC程度の軽快な、女性が好む車のグループでの全く違った色の傾向です。この車のジャンルでは、不況色とは正反対、高明度、つまり原色をより明るくした目の覚めるような色が積極的に選ばれています。ライトグリーン、オレンジなどなど。いかにも好景気、活発な活動を思わせるようなカラフルなラインナップが並びます。

まるで景気の上昇の一歩先を軽々と行くように、吹っ切れ具合というか、過去や現在の状況を引きずらず、はやくも次に目をむけ、世の中の暗さには引きずられない女性の強い姿さえ浮かんでくるようです。

そういえば、男女の関係においても、男性は過去に付き合った女性を7並べのように全て並べて記憶している思い出型、反対に女性はカードを上に重ね、前のカードは綺麗に忘れていく忘却型の傾向が強いといいます。

これからの車がどちらの傾向をより強くたどるのか。世の中における男女の力の関係も、ここから見えてくるかもしれません。